大前研一さんの動画によれば、今回の逮捕劇は、周到に準備されていたといいます。
ゴーンは、会社を私物化。
ですがまず、フランス・ルノーは日産株43.7%(43.4%という説もある)の株を保有しているため、決議権があります。
日産に役員も送り込んでいて、帳簿閲覧権を持っているわけで。
大前さんは、ルノー側、フランス側は監督責任があるんじゃあないか?ということをとうことが重要では?と語っていました。むしろそこをついて交渉をするしかないのでは?と。
最初は良かったカルロスゴーン
カルロスゴーンの実績としては、最初5年こそ良かった、が、、2010年からハチャメチャだ。と発言されていました。
ゴーンが日産を立て直した!とは言われますが、日産はもともと技術力はあったのは、かつて自動車会社に在籍していた私も知っている事実です。
とはいっても官僚主義的で、関連会社同士で癒着していた。そこにゴーンが現れたわけです。
それにしても、当時日産は2位でしたが、今国内シェア5位ですよ・・・。
そして、アメリカ日産から上がったグレッグケリー。サインできる代表取締役は、とても便利な役割だったわけです。
金額が金額なので、なぜわからなかったのか?と考えてしまうのですが、2トップを押さえられてしまっているわけですし、逆に日産ほどの規模となれば追い切れなかったのでしょう。
任期が伸びたその裏にあったものは?
ゴーンの任期は今年までだったんですが、2022年まで伸びたわけです。
これは一体何があったんでしょう。
大前さんはフランスのマクロンと会ったことから、何か密約があったのでは?と語っていました。

フランスはマクロンが、ナポレオンのように考えていて、ドイツ・日本・アメリカ・中国など1000万台クラスの自動車会社を持っている。
フランスも、日産・三菱を完全に統合すれば、世界に誇るフランス自動車会社ではないか!と考えていたと言います。
実際には現在でも日産の利益は40%を超えていますし、ブラジルのルノーの工場で日産車を作っていることでのルノー利益を考えると、日産の貢献度は非常に高いといえます。
ルノーは今でこそ国は15%の株しか保有していないのですが、日本のNTTやJRのような会社。
フランス国民からすれば雇用を守りたいのです。
こういうフランスのマクロン戦略をゴーン氏は拒否していたものの、自分が任期を伸ばしてもらうことと引き換えに密約があったのでは?と。
当然日産の内部にいた人間は、このままではルノーに完全統合される・・・と毎日感じていたわけです。
取締役ゴーンはどう解任するか?
さて、こうしてゴーンは会長・代表を外されたわけです。
しかし取締役ではあるのです。
これから、ゴーン取締役に降りてもらう、となると臨時株主総会を開かねばなりません。
ところが、ルノーは日産株の43.7%を持っている。
日産には議決権がないのです。
もしくは、日産がルノー株を買い足す、というのはどうでしょう。
25%までルノー株を持てば、ルノーの議決権がなくなります。
大前さんの見解では、ルノーの影響を100%排除しようとするなら、ルノー側の取締役側が少数派になる瞬間が必要。
それで、仮にルノーが日産のシナリオを買って、ゴーン取締役解任に同意。でも、またルノーから新しい2人の役員を送り込まれた!となったらもとのもくやみ。
だから、1人にしてくれないか?
その代わり会長で良いから。という条件を出したらどうか?と提案されていました。
ところがこれは結構難しく、ここでルノー側の株を買い足されたら・・・ということで、それをしない条件を付けるなど、様々な点で難しい問題が残る交渉となるわけです。
以上、ウワノソラ ヒルズのスタジオからお届けしました。
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